2017年上半期まとめ
久しぶりの更新です。忙しくて上半期マイベストをまとめていなかったので、遅ればせながら書いていきます!
2017年1~7月リリースのアルバムで、良かったものをひたすら列挙するやつです。順位とかは無しでいきます。
これまでの自分のまとめよりも、個人的趣味による偏りが凄いですが、まあそんなものと思ってください。個人ブログのベストは偏れば偏るほど良い気がする。言い訳ですが。でも、結構ポップです。
では、どうぞ!
Fleet Foxes / Crack-Up
待ってましたよ、Fleet Foxesの新作!!リードトラックの"Third of May / Odaigahara"を聴いた時点から確信していましたが、ものすごくいいアルバムです。聴くたびに壮大な大自然に放り込まれます。
これまでよりも楽曲の土臭さが減っている気がするので、やや苦手に感じていた人も聴きやすくなっているはず。曲の展開は面白いし、メロディやハーモニーの美しさは言うまでもないし、バンドアレンジの地に足がついた壮大さは流石の一言だし、とにかくいい作品だと思います。聴こう。
The xx / I See You
こちらも待ち望んでいたThe xxの新作!これまでの「深夜のベッドルームミュージック」という感触はやや薄れたものの、The xxらしさを保ったまま素晴らしいポップミュージックを作り上げてくれました。R&Bの要素が強くなり、これまでになかった軽やかさを手に入れ、同時にこれまでの良さを失っていないなんて、本当に反則みたいなアルバムです。すごい。
James Vincent McMorrow / True Care
Bon Iverなんかのインディーフォークや、去年のFrank OceanあたりなどのR&B/ソウルが好きな人は必聴!!James Blakeとかのファンにも刺さるはず!!サウンドもボーカルも、お望みのものが聴けますよ!!ものすごいアルバムです。全曲に「すげぇ…」って言いながら聴いてます。サウンドのクオリティもさることながら、歌の上手さが尋常じゃない。かっっこいい!
今作で初めてこのSSWを知ったんですが、今年の3月に来日してたらしいですね…観たかった……。
(Sandy) Alex G / Rocket
やりたい放題とはこのこと、って感じのアルバムです。序盤はカントリー/フォークな 雰囲気の曲が並んでいますが、途中からはノイズにまみれたアヴァンギャルドな曲や「Frank Oceanかよ?!」と思ってしまうような曲まであります。やりたい音楽を全部やってやがる……でも常にグッドメロディ!!そんなところがすごくカッコイイですね。憧れます。
ローファイSSWによるベッドルーム発のインディーポップアルバム、本気でおすすめです。
サニーデイ・サービス / Popcorn Ballads
リリースの少し前、曽我部氏がサイン・マガジンで2016~2017年の音楽について語っていましたが、そこで話していたことが早速このアルバムに取り入れられていて、軽く感動していました。ヒップホップのビートからの影響を感じたり、予告なしにアルバムの発表をしたり、「リリース」ではなく「シェア」と言ったり。時代の流れに最も敏感なバンドは、実はサニーデイ・サービスだったのだ。
(上のインタビューは3本立ての最初です。)
1曲ごとに聴かせるよりもアルバム全体で~、みたいなことも言われてましたが、いやいや全曲かなり良いです。でも、そういう「アルバムを通して聴かせる」みたいな感覚は、やっぱりFUTUREの"FUTURE"あたりから影響されてるんでしょうか。
C.O.S.A.& KID FRESINOが参加してるのも、個人的にグッとくるポイントでした。彼らが昨年出した"Somewhere"が結構好きだったので、ただただ嬉しい。下に貼った"LOVE"という曲は特に大好きで、今でもよく聴いてます。
"Popcorn Ballads"内の"街角のファンク"で、FRESINOのリリックに
No one knows me like the piano in my mother's home
というSamphaの新作からの引用があって、テンションぶち上がりました。さすがFRESINO。"Salve - EP"も良かったし、この人すごいよ。
Base Ball Bear / 光源
ベボベ3人体制初のアルバム。リズム隊の成長によるアレンジの冴え具合が、今作でさらに増しています。しっかし、アルバムごとにどんどん良くなっていくなあ…。
歌詞もすごいです。1曲目"すべては君のせいで"と最終曲"Darling"のリンクとかね。"逆バタフライ・エフェクト"もアルバムのテーマを象徴する内容として繋がってくるし…。アルバムを通して歌詞の内容が繋がっていく作品、大好きです。ceroの"Obscure Ride"に打ちのめされて以降、こういうの大好物になってしまいました。同じ趣向の方はぜひ"光源"も聴きましょう。あと『ラ・ラ・ランド』と小沢健二の"流動体について"が好きだった人も聴きましょう。つまりはそういう話。"Low Way"の1行目が前作収録の"不思議な夜"と同じだったりするのも象徴的ですね。
JJJ / HIKARI
Fla$hBackSのJJJによるソロアルバム。そもそもJJJの作るトラックがセンス良すぎて大好きなので(上に貼ったC.O.S.A.& KID FRESINOの"Love"もJJJのプロデュースです)、それをアルバム1枚で味わい尽くせるこのアルバム、好きに決まってますよね。すんごいかっこいい。
メロウな雰囲気が強く、ヒップホップに馴染みのない人も聴きやすいはず。
Vagabon / Infinite Worlds
カメルーン出身の女性によるプロジェクト、Vagbon。DIY感のあるインディーロックにソウルからの影響を感じるボーカルがすごくいいです。エレクトロっぽいインストも入っていたり、ちょっとフォーキーな曲も入っていたりと、意外と幅も広い。あと、何回でも言うけど歌が本当に最高です。声もメロディも。
いよいよ待ちに待ったコーネリアスの新作。まず先行シングルかつアルバム1曲目の"あなたがいるなら"がとんでもなく素晴らしい。コーネリアスはもともと好きですが、まさか彼の曲で涙ぐむ日が来るとは…!D'Angeloの"Untitled"を思わせるようなゆったりしたビート、拍がずらされ不思議な重なりをみせる上モノ、坂本慎太郎によるシンプルな歌詞、そして小山田圭吾による漂うメロディ。本当にすごい曲を出してきました。
アルバム全体としては心地よく揺らぐようなサウンドが多いですが(まさにMellow Waves!)、聴きごたえのある音の重ね方がされているので、全く飽きません。いいアルバム!!
Kendrick Lamar / DAMN.
2017年もやはりこの人が中心になるのでしょうか。フロウもリリックも、流石としか言いようのないアルバムです。もうこれについては僕がとやかく言えるものではないので、みんな渡辺志保さんの解説を読みましょう!!
環ROY / なぎ
「環ROYってこんなに良いんだっけ?!?!」という大変失礼な驚きが、最初に聴いた感想でした(ごめんなさい)。真剣なリスナーではないにせよ、過去作も何となく聴いていましたが、今回はレベルが違いすぎるのでは。
「侘び寂びMAXの"22, A Million / Bon Iver"」とも言えそうなトラックが多く、メロウでポップかつ実験的で面白い。環ROYのラップも当然すごくいい。
絶賛ヘビロテ中です。今年の夏はこの作品さえあれば過ごせそう。
Kevin Morby / City Music
このアルバムについては、クオリティが高いだの流行りだの言うつもりはありません。只々、僕がこんなフォークロックを偏愛しているだけです。表題曲そんなに良くないだろ、とか心の中でツッコミ入れたりしてるんですが、結局大好きなんですよね。愛しさよ。
Trevor Sensorの"Andy Warhol's Dream"なんかも良かったんですけど、偏愛フォークロックでこの記事を埋め尽くしても仕方ないので、今回はKevin Morbyで!
以上が2017年上半期マイベストです。2017年も充実ですね。相変わらずバリバリのロックとかハードなタイプの音楽とかは入ってませんが、これがマイベストです。インディーフォークとヒップホップがどんどん好きになります。
下半期はGrizzly Bear, The War on Drugs, Arcade Fire, Tyler,the Creatorあたりに期待ですかね。楽しみです。
最後に、上半期ベストトラックを貼っておしまいにします。
Frank Ocean / Chanel
ありがとうございました。